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COLUMN

感覚と対話をする〜ブランディングとは?

蓼科に居を構え、はじめての冬を迎えています。
日々移り変わる自然とのあいだで、いきものとしてのリズムと勘を取り戻してきたような感覚です。

 

キツツキが木をつつく、コンコンコンコンという音で目が覚める。それこそ、最も自然な目覚まし時計。
朝陽を燦々と浴びた唐松たちと風の会合に耳を澄ませながら、深煎りの豆を挽き、コーヒーを淹れる。
お湯の温度は85度でね。

 

暮らしの中で訪れたひとつの変化

蓼科の自然に身を委ね、日々を慈しむようになり、訪れたひとつの変化。
それは飾らない等身大の自分との再会でした。
クライアントとの関係性にも現れていて、蓼科の山荘には毎月のようにクライアントが遊びに来てくれます。これがとても嬉しくてね。
“互いの素の部分、内側を晒して、遊びの時間を共有する”
これは、不必要なデフォルメなしにブランドの本質を捉える上でも、大切なプロセスの一つなのではないかと考えています。
素の部分というのは、どこまでいっても心の安定点でもあり、繁栄する上での鍵が隠れているはずですから。

 

これからの時代に求められるブランディングとは?

シンギュラリティが進めば進むほど、人間の感性を重心に置いた視点を持つこと、人が根源的に求めてしまう美しさについての探求を忘れないことも重要なファクターだと考えています。
その世界観や哲学や思想にどうしたって惹かれてしまう。
ブランディングの根幹は、ビジュアルに力を入れて見てくれを良くすることだけではなく、着実にブランドのパーソナリティーを育て、ファンとの関係性も育んでいくことなのです。

 

なんか好き。どうしたって惹かれてしまう。そんな人やブランドに出会った経験はありますか?
この”なんか”の部分が、とても重要なのですが、実は、目に見えにくい感覚の部分にあたります。
この感覚の部分はブランディングで意図的に作り上げることも容易です。
けれどそれをしていくと、まるで張りぼてのようで、すぐに無理が出たり、揺らぎ、頭打ちになる瞬間が来るでしょう。

 

「感覚と対話する」はじまりはここにあり

世界観を作るという言葉が世の中には溢れていますが、PYGMALIONでは、世界観は作り上げるのではなく、感覚と意識を掘り下げて起すのだと考えています。
内に眠る感覚と意識を、世界観や哲学として、目に見えるかたちで、ひとつひとつ可視化していく。
2020年は、この掘り下げて起すための「感覚と対話をする」機会を「ブランディングリトリート」として提供していきます。

 

まずは自然の中で何もしない時間をつくり、振れている振り子を元に戻すところから。
中庸の視座を持って、コアを見つめていきましょう。
*「ブランディングリトリート」詳細は後ほどお知らせします。

最後に、今までにブランディングを担当させていただいたブランドの事例をご紹介します。
WORKSページをご覧ください。
また、ひとつひとつのブランドストーリーも素敵なので、改めてご紹介していきたいなと思います。

 

さぁ、あなたと世界とのタッチポイントをどう描き、どんな2020年にしましょうか、楽しみですね!